Snellman Sotheby's International Realty
自然の中にいるとなぜだか心が落ち着きます。実際に、その効果は科学的に証明されています。ある研究によると、素晴らしい自然と人間の精神衛生および健康全般の間には直接的な関連性があるそうです。自然、特に森林の近くにある家は、その建築やデザインが自然を上手く取り入れている場合、その心地よさを最大限に高めることができます。また木々が紅葉を迎える秋を時期には、その素晴らしい色彩を室内から眺めることもできます。
シアトルにある設計事務所、オルソン・クンディグは建物と自然景観のつながりを探求することで有名です。共同経営者のケビン・M・クド=キング氏は「私たちは、建物よりも自然を優先し、森と一体化する建築物を設計している。」と述べています。そうした調和を達成するためには、家を森林に覆われた土地に細心の注意を払いながら配置することが重要です。「私たちが提供する住宅は、木々の間や周りを縫うように建てられます。」と同氏は付け加えます。「高床式を取り入れ林冠に近い高さから森で暮らしながら、在来植物がその下や周りで成長できるようにしている」とのことです。
Four Seasons Sotheby's International Realty
木材を使用して隣接する森に建物正面の素材を合わせることで、このつながりはさらに深まりまる。また天に開いた窓は日光を取り込む以外に、森の中に住むもう1つの利点をもたらします。周囲に光源がないため、素晴らしい星空が見えるのです。しかし、森の中に家を設計、あるいは購入する際に最も重要な戦略は「床から天井まで突き抜ける大きな窓などを用い、透明性を確保することだ。そうすれば、屋内にいても森の中を歩いているような感覚が味わえる。」とクド=キング氏は述べます。「窓が床下から天井を越えて広がっていれば、自分と周りの木々の間の障壁の感覚がなくなり、さらに望ましい。」
フィンランド北部のイソベスカ湖の森林に覆われた半島では、オールシーズン利用可能な北極松の丸太で組まれたログハウスが素朴な雰囲気をかもし出しています。しかし、1987年に建てられたこの建物にある、床から屋根までつながった大きな窓は、歴史を感じさせない現代的な雰囲気もち、すべての部屋にその周囲に広がる雄大な自然を取り入れています。ワイオミング州ウィルソンにある別の隠れ家のためにデザインされた窓ガラスからはジャクソンホールバレー、グランド・ティトン山脈、スネーク川の全景が見渡せます。素材の組み合わせが屋内と屋外につながりをもたらしているのです。美しい木が外壁を覆い、屋内の石材を使った床が一体感を醸し出します。
Jackson Hole Sotheby's International Realty
そうした屋内と屋外をつなぐ感覚をもつ家、特に自然との繋がりを強く開放できる家は、住人や周囲の環境の利点を直接もたらします。米国の森林局によれば、森林は「都会よりも酸素濃度が高い」だけでなく、植物化学物質フィトンチッドが空気中に存在するため、息をするだけで血圧、心拍数、ストレスの軽減効果があり、人体にプラスの効果をもたらします。
「森林を安全な場所のように感じられる。『野ざらし』と感じるのではなく、居心地が良く、自然に守られていると感じる環境だ。」とクド=キング氏は述べます。「木漏れ日の柔らかな光。森の匂いは柔らかでなじみ深く、その湿度も心地よい。建築を通じてそうした感覚を室内に取り込むのは価値のある目標だ。」
Snellman Sotheby's International Realty
クド=キング氏は「森で過ごす時間は瞑想する時間に似ている。不安を取り除き、心拍数が下がり、心が澄み渡る。」と述べます。最新の科学は同氏を裏付けているようです。それを望まない人がいるでしょうか?
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