
いろいろな場面で女性は不動産業界の駆動力として欠かせない存在です。現在では、米国の不動産エージェントやブローカーの過半数を女性が占めています。でも過去には、リスクテイカーやチェンジメーカーと呼ばれる人たちの活躍がありました。この業界で女性が進出するための未来図を描き、女性にドアを開いた人たちです。そして今、不動産業界の一線で活躍する女性たちは業界のロールモデルとなり、未来のエージェントやブローカー、そしてビジネスパーソンたちへと彼女たちの力を受け継ごうとしています。
国際女性デーを記念して、輝かしい成功を収めた3人の女性が、その成功をサポートしてくれた人たちについて、彼女たちのキャリアとともに語ってくれました。お手本であったり、良き師であったり、心からの協力者であったり——彼女たちの人生を変えた、いずれもかけがえのない、そして忘れられない人たちです。
壁を打ち破る

ヘイディ・ペイ——COO、ゴールデンゲート・サザビーズインターナショナルリアルティ
ゴールデンゲート・サザビーズインターナショナルリアルティの最高執行責任者であるヘイディ・ペイは、彼女の不動産ヒーローとしてオリビア・スー・デッカーの名を挙げました。「ちょうど大学に入学して、マリン郡に家を買うことを夢見ていたときのことです。当時手に取った住宅販売雑誌に載っていたのが、オリビアです。他のどの物件よりも豪華で、インパクトのある物件を販売するゴージャスな女性でした。しかも、当時としてはとても稀な、アジア系女性の不動産エージェントだったのでなおさら印象深く感じました。」と語っています。
「オリビアのストーリーは、まさにアメリカンドリームです。彼女はスーツケースひとつで中国からアメリカへやって来ました。接客係からスタートして、ついにはサザビーズインターナショナルリアルティの世界中に存在するパートナー会社の中でも大手のひとつである企業のオーナーへと昇りつめました。数え切れないほどのビリオネアやセレブリティからアドバイスを求められる存在となり、『Haute Living Magazine』という高級感あふれるサンフランシスコのライフスタイルを紹介する雑誌も発行しています。まさにインスピレーションを与えてくれるビジネスウーマンです」
オリビア・スー・デッカーとゴールデンゲート・サザビーズインターナショナルリアルティの他のエージェント達は、ヘイディ・ペイのリーダーシップとビジョンに全幅の信頼を置くことで、彼女を大きく変えました。「みんなの協力で、たった30店舗の仲介業者が年商30億ドルの会社へと成長しました」と彼女は言います。「みんな私を信じてくれて、どんなときにも最高の決断ができるように、オルタナティブの視点をいつでも歓迎してくれたのです」
心の交流を学ぶ

ジョーン・ハーロング——オーナー・CEO、ジョーンハーロング&アソシエイツ・サザビーズインターナショナルリアルティ
ジョーン・ハーロング&アソシエイツ・サザビーズインターナショナルリアルティのオーナー兼CEOであるジョーン・ハーロングにとってのヒーローは、彼女が30年前にこの仕事を始めた頃の会社でトップ営業であったパット・ドーシーです。
「パットからは、オープンハウスを開催するときのコツを教わりました。来場したお客様を会話に引き込むこと、その住宅だけではなく市場全体のエキスパートとして自分を位置づけることを教えてくれました。彼女はみんなが成功することを心から喜び、あらゆる方法でサポートの手を差し伸べてくれたのです」
パット・ドーシーはいつも協力的で誰に対しても親切な人です。でももっとも彼女らしいところは、彼女の職業に対する倫理観と言えるでしょう。「パットの仲介物件は名門ゴルフ場周辺の分譲地にたくさんあったので、私も他の人もみんな彼女はその辺りに住んでいるのだろうと思っていました」とハーロングは語り始めました。「しかしそうではありませんでした。パットは週に数回、その地域で彼女の愛犬を散歩させながら、住人ひとりひとりとお喋りをして、彼らの名前そして彼らの愛犬の名前を覚えていったのです。パットはとても親しみのある態度で住人に接していたので、みんな彼女のことをすっかり地元の人だと思っていました。つまり担当地域の住民と時間をかけて仲良くなり、取引よりも人間関係を大切にしたのです」
パット・ドーシーはハーロングの最初のメンターでしたが、最後のメンターではありませんでした。彼女のその後の人生にも、彼女のキャリアップのために惜しみなく時間を使ってくれて、彼女に信頼を寄せてくれた多くの女性や男性が登場しました。
決断力を身につける

タミー・グラック——ブローカー&オーナー、ソレイユ・サザビーズインターナショナルリアルティ
ソレイユ・サザビーズインターナショナルリアルティのブローカー兼オーナーのタミー・グラックは、彼女の不動産ヒーローとして父親のジョゼフ・カーテズを挙げました。学歴もなく英語もつたない移民としてオーストラリアに来た父でしたが、人の話を聞く能力と観察力に優れていたことが、不動産のキャリアをスタートする大きな助けになりました。「父の勤勉さ、迅速な意思決定、そして不動産に対する天賦のビジョンこそが、父がこの世界で成功した要因です」とグラックは言います。
地元の不動産市場が非常に厳しい状況下にある頃、ジョゼフ・カーテズはノースストラドブローク島のショッピングセンターの買い手を見つけられずにいました。そこで彼はダイビングのインストラクターと船舶の免許を取得し、そのショッピングセンターをダイビングセンターとゲストハウスに改修したのです。「そこはいまでも賑わっていますよ」とグラックは語ります。「世界中から来た観光客がこの島の息を呑むほどに美しいダイビングスポットを楽しんだり、父が設計した『人間発射装置』付ボートから波に向けて飛び込んだりするのです。学ぶ、検討する、方向性を修正する、継続的に分析する、改善する——そういった能力にこそ価値があるのです」
父カーテズは娘のグラックに不動産の知識を教える一方で、自分のやりたいことを追求することも勧めました。グラックは3年半かけて世界をまわりながら様々な仕事をしましたが、最後にはサザビーズインターナショナルリアルティで彼女の天職を見つけたのです。
「それは仕事とプライベートの両面で、私にとって人生の転換点でした」と彼女は言います。「友人関係、ネットワーク、ガイダンス、日々シェアする情報などすべてのものが、ブローカー、オーナー、そしてビジネスウーマンとして成功するための助けとなりました。私は全体像を見て戦略を立てるのが好きです。どのルートをたどるべきか、そしてそのプロセスをどうやって楽しむかということを考えるのです」
彼女は自らの経験を「だれにとっても“ひらめく瞬間”が必要です。そして信頼できる人が、疑問に思うことを尋ねたり相談したりできる人物が必要です。私には、ビジネス、友人、家族など、人生に影響を与えてくれた素晴らしい人々がいます。最も重要なことは、自分をもっと向上しようと思わせてくれる人々に囲まれて、その人たちが自分のサポーターになってくれることです」と、仕事で成功を目指す者にとっての普遍的真理ともいえる話として語ってくれました。
女性史月間を記念して、「不動産業界での女性の台頭」を特集しました。こちらからご覧ください。

いろいろな場面で女性は不動産業界の駆動力として欠かせない存在です。現在では、米国の不動産エージェントやブローカーの過半数を女性が占めています。でも過去には、リスクテイカーやチェンジメーカーと呼ばれる人たちの活躍がありました。この業界で女性が進出するための未来図を描き、女性にドアを開いた人たちです。そして今、不動産業界の一線で活躍する女性たちは業界のロールモデルとなり、未来のエージェントやブローカー、そしてビジネスパーソンたちへと彼女たちの力を受け継ごうとしています。
国際女性デーを記念して、輝かしい成功を収めた3人の女性が、その成功をサポートしてくれた人たちについて、彼女たちのキャリアとともに語ってくれました。お手本であったり、良き師であったり、心からの協力者であったり——彼女たちの人生を変えた、いずれもかけがえのない、そして忘れられない人たちです。
壁を打ち破る

ヘイディ・ペイ——COO、ゴールデンゲート・サザビーズインターナショナルリアルティ
ゴールデンゲート・サザビーズインターナショナルリアルティの最高執行責任者であるヘイディ・ペイは、彼女の不動産ヒーローとしてオリビア・スー・デッカーの名を挙げました。「ちょうど大学に入学して、マリン郡に家を買うことを夢見ていたときのことです。当時手に取った住宅販売雑誌に載っていたのが、オリビアです。他のどの物件よりも豪華で、インパクトのある物件を販売するゴージャスな女性でした。しかも、当時としてはとても稀な、アジア系女性の不動産エージェントだったのでなおさら印象深く感じました。」と語っています。
「オリビアのストーリーは、まさにアメリカンドリームです。彼女はスーツケースひとつで中国からアメリカへやって来ました。接客係からスタートして、ついにはサザビーズインターナショナルリアルティの世界中に存在するパートナー会社の中でも大手のひとつである企業のオーナーへと昇りつめました。数え切れないほどのビリオネアやセレブリティからアドバイスを求められる存在となり、『Haute Living Magazine』という高級感あふれるサンフランシスコのライフスタイルを紹介する雑誌も発行しています。まさにインスピレーションを与えてくれるビジネスウーマンです」
オリビア・スー・デッカーとゴールデンゲート・サザビーズインターナショナルリアルティの他のエージェント達は、ヘイディ・ペイのリーダーシップとビジョンに全幅の信頼を置くことで、彼女を大きく変えました。「みんなの協力で、たった30店舗の仲介業者が年商30億ドルの会社へと成長しました」と彼女は言います。「みんな私を信じてくれて、どんなときにも最高の決断ができるように、オルタナティブの視点をいつでも歓迎してくれたのです」
心の交流を学ぶ

ジョーン・ハーロング——オーナー・CEO、ジョーンハーロング&アソシエイツ・サザビーズインターナショナルリアルティ
ジョーン・ハーロング&アソシエイツ・サザビーズインターナショナルリアルティのオーナー兼CEOであるジョーン・ハーロングにとってのヒーローは、彼女が30年前にこの仕事を始めた頃の会社でトップ営業であったパット・ドーシーです。
「パットからは、オープンハウスを開催するときのコツを教わりました。来場したお客様を会話に引き込むこと、その住宅だけではなく市場全体のエキスパートとして自分を位置づけることを教えてくれました。彼女はみんなが成功することを心から喜び、あらゆる方法でサポートの手を差し伸べてくれたのです」
パット・ドーシーはいつも協力的で誰に対しても親切な人です。でももっとも彼女らしいところは、彼女の職業に対する倫理観と言えるでしょう。「パットの仲介物件は名門ゴルフ場周辺の分譲地にたくさんあったので、私も他の人もみんな彼女はその辺りに住んでいるのだろうと思っていました」とハーロングは語り始めました。「しかしそうではありませんでした。パットは週に数回、その地域で彼女の愛犬を散歩させながら、住人ひとりひとりとお喋りをして、彼らの名前そして彼らの愛犬の名前を覚えていったのです。パットはとても親しみのある態度で住人に接していたので、みんな彼女のことをすっかり地元の人だと思っていました。つまり担当地域の住民と時間をかけて仲良くなり、取引よりも人間関係を大切にしたのです」
パット・ドーシーはハーロングの最初のメンターでしたが、最後のメンターではありませんでした。彼女のその後の人生にも、彼女のキャリアップのために惜しみなく時間を使ってくれて、彼女に信頼を寄せてくれた多くの女性や男性が登場しました。
決断力を身につける

タミー・グラック——ブローカー&オーナー、ソレイユ・サザビーズインターナショナルリアルティ
ソレイユ・サザビーズインターナショナルリアルティのブローカー兼オーナーのタミー・グラックは、彼女の不動産ヒーローとして父親のジョゼフ・カーテズを挙げました。学歴もなく英語もつたない移民としてオーストラリアに来た父でしたが、人の話を聞く能力と観察力に優れていたことが、不動産のキャリアをスタートする大きな助けになりました。「父の勤勉さ、迅速な意思決定、そして不動産に対する天賦のビジョンこそが、父がこの世界で成功した要因です」とグラックは言います。
地元の不動産市場が非常に厳しい状況下にある頃、ジョゼフ・カーテズはノースストラドブローク島のショッピングセンターの買い手を見つけられずにいました。そこで彼はダイビングのインストラクターと船舶の免許を取得し、そのショッピングセンターをダイビングセンターとゲストハウスに改修したのです。「そこはいまでも賑わっていますよ」とグラックは語ります。「世界中から来た観光客がこの島の息を呑むほどに美しいダイビングスポットを楽しんだり、父が設計した『人間発射装置』付ボートから波に向けて飛び込んだりするのです。学ぶ、検討する、方向性を修正する、継続的に分析する、改善する——そういった能力にこそ価値があるのです」
父カーテズは娘のグラックに不動産の知識を教える一方で、自分のやりたいことを追求することも勧めました。グラックは3年半かけて世界をまわりながら様々な仕事をしましたが、最後にはサザビーズインターナショナルリアルティで彼女の天職を見つけたのです。
「それは仕事とプライベートの両面で、私にとって人生の転換点でした」と彼女は言います。「友人関係、ネットワーク、ガイダンス、日々シェアする情報などすべてのものが、ブローカー、オーナー、そしてビジネスウーマンとして成功するための助けとなりました。私は全体像を見て戦略を立てるのが好きです。どのルートをたどるべきか、そしてそのプロセスをどうやって楽しむかということを考えるのです」
彼女は自らの経験を「だれにとっても“ひらめく瞬間”が必要です。そして信頼できる人が、疑問に思うことを尋ねたり相談したりできる人物が必要です。私には、ビジネス、友人、家族など、人生に影響を与えてくれた素晴らしい人々がいます。最も重要なことは、自分をもっと向上しようと思わせてくれる人々に囲まれて、その人たちが自分のサポーターになってくれることです」と、仕事で成功を目指す者にとっての普遍的真理ともいえる話として語ってくれました。
女性史月間を記念して、「不動産業界での女性の台頭」を特集しました。こちらからご覧ください。