Angela Beccera - Prominent Properties Sotheby’s International Realty
単色デザインという概念はよく誤解されます。映画や写真でモノクロームと言えば、黒、白、そして灰色を意味するため、単色という言葉からは無色を連想するかもしれません。しかし、必ずしもそうとは限りません。
単色デザインは色彩がすべてです。1つの色調を選び、それを一貫したテーマとして空間を構築します。それがこの言葉の本当の定義であり、「単色」は文字通り1つの色を意味します。
1つの色を選びダイナミックな色彩を創り出すことは難しいかもしれませんが、効果的に行うと独特の上品さに仕上がります。このテクニックをうまく利用し、単色は地味だという固定観念を払拭する住宅をご紹介いたします。
色で落ち着いた雰囲気をかもし出す
Jean-Marc Delcroix - Brussels Sotheby’s International Realty
どんな色からも、私たちは生理的、心理的、さらには感情的な刺激を受けます。強烈で明るい色はエネルギーや情熱を呼び起こしますが、自然をまねた色は、青々とした葉や湧き出る水の近くにいるような平和で落ち着いた感覚をもたらします。
この住宅では、屋外の緑豊かな色彩とモザイク状の深緑色の床が、緑の単色デザインの完璧なベースを作り出し、単色の空間でも個性を発揮できることを思い出させてくれます。この歴史的な郊外住宅は、自然な形と輪郭をアートや建築に取り入れるアール・ヌーヴォー様式の典型で、壮大なサンカントネール公園に隣接しています。
オフホワイトの中間色を活用して空間を統一
Angela Beccera - Prominent Properties Sotheby’s International Realty
単色のデザインは、黒、グレー、白の間の典型的な色合い、濃淡、トーンを必ずしも使う必要はないかもしれません。しかし、薄茶色やベージュなどのオフホワイト色を使うことは、親しみが持て、温かみのある中間色を最大限に活用して、トレンドを抑えつつ、いつの時代にも愛される素晴らしい選択です。
幸いなことに、家具、カーテン生地や壁紙に使用される素材の多くは温かみのある中間色であるため、単色のデザインで空間を容易に作ることができます。この現代的な熱帯雨林の隠れ家とも言える邸宅では、天然木の床、土のレンガ壁、籐細工を連想させる芸術的な照明器具が、室内装飾品に使われている色を引き立て、調和のとれた美を実現しています。
単色ベースで思慮深く構築する
Guillaume Lepine - Paris Ouest Sotheby’s International Realty
インテリアデザインにおいて、単色デザインのルールは厳格ではありません。ルールの中にも自由な部分があり、対照的な色を単色の部屋に創造的に取り入れることもできます。
この高級な邸宅では、薄紫の単色が基本で、柔らかなベージュと金色が全体に魅力的な豊かさを加えています。この部屋は単色ですが、それにこだわりすぎず、装飾品選びをすべきです。ただ、部屋に当初の目的通りの心地よさ、驚き、喜びをもたらすものであるべきです。
視覚効果を最大化するために鮮やかな色合いを選ぶ
Côte d'Azur Sotheby's International Realty
インテリアデザイナーのほとんどは、その特徴のために注目を集める「ステートメンウォール」というコンセプトに精通しています。単色の空間を作る場合、これを「目をひく部屋」としてレベルアップさせることができます。その部屋は単色で変化させることで、非常に特別な雰囲気を作り出すことができます。
これは大胆な選択肢です。しかし、この明るいペントハウスのバスルームが示すように、その選択が功を奏することがあります。オレンジ色のタイルが、家の中の他のどの場所とも違う、印象的な方法で空間を活気づけます。
単色デザインには、私たちが想像している以上に多くの可能性があります。お気に入りのデザイン方法から始め、それをもとに展開していくことで、様々な方法で利用できるひらめきが得られ、魅力的で楽しい空間ができあがります。
部屋に活力を吹き込む別の方法をお探しですか？目をひくラグを高級邸宅に取り入れる方法を学びましょう.
