Folke H. Bergstrom – Chile Sotheby’s International Realty
世界的に著名なデザイナーが手掛ける新物件は、斬新で興味深い未来をのぞかせてくれます。建築、インテリア、工業デザインの名手たちは、一般市場で手が届くようになるずっと前に、大胆な新技術と革新性をいち早く取り入れます。高級不動産には未来が詰め込まれていると言えるでしょう。
では未来の高級不動産とはどんな形なのでしょうか?現在の住宅評価における全ての指標において、「持続可能性」に関する評価が急上昇しています。ただ単に、資源消費が少なければ維持費も安く済むからではありません。サステナブルなデザインは、社会運動であるのと同時に芸術活動でもあり、住宅の外観、雰囲気、自然との関係を一変させます。
建築におけるトレンドの最前線には、サステナビリティに貢献する多くの技法、技術、特徴が盛り込まれています。
優雅さと効率性
Clint Ballard and Michael Pallier – Sydney Sotheby’s International Realty
太陽光発電は環境にやさしく汚染物質を排出しないため、あらゆる国の住宅で普及しています。しかし、土地、天候、季節、時間帯の違いにより、恒常的に太陽光発電のみで全ての生活電力を賄うのは難しいとされてきました。しかし、蓄電技術の進化でそうした課題は過去のものになりつつあります。太陽光発電と高効率の照明、家電製品を組み合わせることで、環境への負荷を大幅に削減できます。
Clint Ballard and Michael Pallier – Sydney Sotheby’s International Realty
その手法はシドニーの高級住宅地で誰もが憧れる地域にある、このモダンな邸宅 に採用しされています。目立たない太陽光発電設備がゲストルームやプールなどに電力を供給しています。また従来のものより消費電力が少ないミーレやガゲナウの家電や、フロス、レッジアーニ、プロドゥツィオーネ・プリヴァータの照明も採用され、エネルギー消費を大幅に抑えています。
最小限の環境負荷で、最大限のインスピレーションを
Folke H. Bergstrom – Chile Sotheby’s International Realty
「環境負荷」という言葉は、人、場所、活動が環境に影響を与えるインパクトを説明する際に使われることが多いです。しかしサステナブルなデザインの世界では、文字通りの意味でも使われ、周囲から浮き上がらない、景観や周囲の環境への影響が少ないものを指します。こうした物件は地域の生態系を元のまま保つだけでなく、建物周辺の生態系の活力を守り、そして育てます。
Folke H. Bergstrom – Chile Sotheby’s International Realty
チリのケブラダ・エル・マキの近郊にある、地域原産の自然素材で建てられた在来植物が生い茂る牧草地に建つこの名建築は、サステナブルデザインを新たなレベルまで引き上げました。この建築物はかつて浸食が進んでいた丘の中腹に建てられ、緑豊かな風景を生き返らせるのに役立ち、土地を汚さない物件です。また敷地内の水処理施設を持ち、プールでさえ化学薬品を使用していません。
パッシブデザインの素晴らしさ
Gary de Valle and Bev Malan – Lew Geffen Sotheby’s International Realty
太陽光発電パネルや浄水システムなど、サステナブル建築に使われる機材が環境負荷の削減に大きな役割を果たしますが、全く電力も使わずにどの季節でも快適さを維持する方法もあります。これはパッシブデザインとして知られ、住宅のオーナーが変化するエネルギーや資源の利用を減らす手法を考えるときに、ゲームチェンジャーになりえる発想です。
Gary de Valle and Bev Malan – Lew Geffen Sotheby’s International Realty
ホークア自然保護区とヨンカースフック自然保護区の間の丘陵地帯に建つこの壮大で光にあふれた邸宅のレイアウトをご覧ください。主な居住空間は、北向きの中庭と庭園に面しています。このよく考えられた向きのおかげで、日中は常に日光が降り注ぎます。また、裏庭から一望する息をのむような山の眺めも素晴らしいです。
サステナブルデザインを取り入れた住宅が高級不動産の最前線を拓き、建築におけるデザインのトレンドを形成しています。
このトレンドを先取りする国があります。スタリカがサステナブル住宅設計の中心であるわけをご以下よりご覧ください。